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LAB. 02 TRY MINGLE TRIANGLE

LAB. 02 TRY MINGLE TRIANGLE

「BAO BAO ISSEY MIYAKE LAB.」は、三角形のピースのまだ見ぬ可能性を探る試みです。純粋な好奇心を原動力に、クリエイターや専門家たちと研究を重ね、少し先の未来を生み出します。

「三角形のつながり方、そしてそれによって生み出せる立体にはどのような可能性があるか?」という共通の興味から、東京大学 舘研究室との協業プロジェクトが始まりました。リズミカルなタイトルの「TRY MINGLE TRIANGLE」は、三角形(TRIANGLE)を軸に、さまざまな意見やアイデアを掛け合わせよう(TRY MINGLE)という意図からつけられました。

折りや組みの仕組みから新しい「かたち」を探る舘研究室のメンバーと研究を進め、2種類の「BAO BAO JOINT SYSTEM」を開発。新しいジョイントにより、通常のBAO BAO ISSEY MIYAKEのプロダクトとは違う視点と過程から得られるかたちが生まれました。

ジョイントシステムをそれぞれ「PLUG」と「SHEET」と名付け、これまでのバッグの製法では難しかった複雑な立体を実現しています。すぐに答えを求めるのではなく、アイデアや試作を重ねながら議論を深めたプロセスのなかで、三角形だけで生み出せる立体の新たな可能性を見出しました。

LAB. 02 TRY MINGLE TRIANGLE
LAB. 02 TRY MINGLE TRIANGLE

BAO BAO ISSEY MIYAKEのプロダクトは、三角形の敷き詰め(テセレーション)でできています。三角形と三角形の間が折れ、手に持つと折紙のように変形します。正方形グリッドに対角線を加えたパターンを立体化すると、折れる折り目と折れない折り目が観察でき、どの折り目を使うかで形が決まることがわかります。どの折り目を使えば、どのような立体形状が生まれるのでしょうか。どのような形になり得て、なり得ないのでしょうか。力を受けたとき、どう変形し、応答するのでしょうか。これらは、周期的な折紙テセレーションに関する組み合わせ論、運動学、力学が複合した問いです。20年以上にわたり発展してきた計算折紙の分野においても、いまだ未解決の課題を多く含んでいます。

東京大学オリガミ・ラボ舘研究室では、折紙工学を中心に、「かたち」「ふるまい」「なりたち」を研究しています。2025年に始まったBAO BAO ISSEY MIYAKEと舘研究室の共同研究では、三角形で構成されるテセレーションを実践的に探求しています。この探求には計算論的な側面もありますが、根本には手を動かして形を作り、そこから発見する行為があります。本プロジェクト「LAB. 02 TRY MINGLE TRIANGLE」では、この探求から生まれた新しい形と、その形を作るしくみとして、三角形のピースとそれらを連結するシステムを提案します。柔らかなジョイントでパネルをカチッとつなげ、ピースが面を構成していきます。組み合わせた後に分解して別の形へ再構成するしくみ、折った状態で形を記憶するしくみ、つなぎ方によって解像度の異なるピースを配置するしくみなどを探索し、三角形のテセレーションの可能性を広げようとしています。

舘 知宏

舘 知宏

東京大学大学院総合文化研究科教授。2005年東京大学工学部建築学科卒業。2010年同大学院工学系研究科。博士(工学)。2002年から折紙設計をはじめ、Rigid Origami Simulator、Origamizer、Freeform Origamiなどの計算折紙ツールを開発。研究対象は自然と芸術における形状、機能、製作で、専門は折紙工学、構造形態、コンピュテーショナル・ファブリケーションなど。東京大学教養学部でSTEAM教育に従事。